【導入の視点】圃場毎、作付毎のデータによる収支管理の重要性

【導入の視点】圃場毎、作付毎のデータによる収支管理の重要性

今月から「ベジパレット」を使い始めていただくことになった農家さんのお話です。

その農家さんでは、ハウス10ヶ所でミニトマトの専作をしており、毎年8月から翌年の夏までの作付です。10年程度前に環境制御装置を導入したハウスを建設し、これまでは、年間の反収を意識した経営を行って来ました。

しかし、確定申告などで、税理士さんに売上と経費をチェックして貰ったタイミングでしか収支が分からず、「1年通して、全ての作付をまとめると利益が出ていたんだね。」と、1年間を一緒くたにして後から振返ることしかできませんでした。

ただ、個々のハウスでは、その時々に問題があり「このハウスの作付では、毎年、この時期に栽培成績が思うように伸びないな…。」など、解決するべきことも多かったそうですが、収穫が伸びない作付分を、他の複数のハウスで収穫して出荷先の要望に応えていたので、あまり大きな問題にせず、眼をつむっていました。

そのため、「ベジパレット」の話を聞いて、まずはひとつひとつの作付単位(ハウス単位)の収支の状況を可視化したいと思い立ちました。

また、「ベジパレット」を使い、日々の収支を継続して記録し管理していく事で、各ハウス(各作付)の売上と利益において、目標とする積み上がり方の目安を作ることも出来ると思っています。

その結果、不調の作付などでは損失を回避するために検討するアクションの重要度や、打ち手の緊急度が、売上や利益の数字から分かるようになるのではないかと期待しています。

農業経営では、作付を開始してから収穫・出荷(売上)になるまで数カ月かかること、同時に、毎月の売上を作る観点もあって作付をずらして同時並行的に行う事から、どうしても、ひとつひとつの作付の成績が見えにくくなります。

「ベジパレット」では、日々の作業の記録と同時に農薬・肥料などの経費を計上することが可能で、これらを売上情報と照らし合わせることで、皆様の農業経営に新たな気付きをご提供できると考えます。

「農業×IT」で、私たちはこれからも農業経営の課題解決に向けて取り組んでいきます。

執筆者情報

株式会社ユニリタ アグリビジネスチーム

株式会社ユニリタ
アグリビジネスチーム

ユニリタのアグリビジネスチームのメンバーが執筆しています。

日々、さまざまな農家さまにお会いしてお聞きするお悩みを解決するべく、農業におけるデータ活用のノウハウや「ベジパレット」の活用法、千葉県に保有している「UNIRITAみらいファーム」での農作業の様子をお伝えしていきます。

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